氷の上のさかな

氷の上にディスプレイされたさかなの様にセカンドライフをキラキラとさせる為に今を頑張ろうといったシュールなお話。

「はやし」の『パンチ焼き』&『焼きそば』からの嫁の実家最高かよ!

娘たちが母方の祖父母宅へ泊まりに行くという。毎年の夏休み恒例行事だ。嫁にとっては厄介払いで好都合だと言っていたが、自分はぼっちになってしまうので少し寂しいな、と口頭でしっかりと伝えつつ嫁の実家へと送っていった。印象操作はお手のものだ。


昼時が重なったこともあり、送りすがら食事を取ろうと、とある食堂に寄った。以前も利用したことがある「はやし」だ。

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次女に言わせれば「また、きったねぇ店かよ」のうちのひとつだ。だって、恐ろしくリーズナブルなんだもん。


ただ、店の中を覗くと満席だった。テイクアウトの客も2名、カウンターに並んで待っている。

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仕方がないので外で待たせてもらうことにした。カウンターの中では金色の髪のキンシコウのような女将が孤軍奮闘している。


10分ほど待たされたが空きが1卓出たので滑り込む。帰り間際に「お待たせしたね」だって。さりげない気遣いが素敵じゃないか。ま、ここに限ったわけでなく、昔から娘を二人連れて歩いているだけでどこへ行っても気を遣われるんだよね。多分、男親がひとりで、という点がポイントなんじゃないかと想像する。

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オーダーをするのも憚られるほど忙しそうだったので、一段落つくまでオーダーを控えていた。そう、自分もまた気遣いが出来る奴なんだよ。もうそろそろといったところで

「オーダーしてもいいですか?」

と尋ねたところ

「覚えられへんでそこの紙に書いて」

サイゼリヤ方式を推奨されたので素直に従うことにした。ここでも気を遣い3人が3人とも「焼きそばの肉玉入り300円」をオーダー。バラバラに物を注文するとそれだけ時間が掛かるということを娘たちも理解したようだ。さすがサラブレッド。加えてなんだか想像が出来ない「パンチ焼き」も頼んでみた。

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「はい、お待たせ。お兄さん、ごめんよ。後ろの席に運んでくれない?」

カウンターに座る人はこき使われるというシステムらしい。ところが運ばれてきたのはお好み焼きだった。

「あれ?焼きそばを頼んだんですけど…」

「あ、ほんとやね。しまった。直ぐ作るで待ってて」

運んでくれたお兄さんもバツが悪そうな顔をしている。


「ママ、これ誰も食べんのやったらオレが貰っとくゎ」

「あ、そういうことでしたら自分のところも一つ貰っておきます」

いや、カウンターのお兄さん、かっこいいゎ。という事ならばお兄さんにばかりええカッコさせておくわけにはいかないでしょ。


それから待つこと数分。「焼きそば」と「パンチ焼き」がご登場。どうだい、この焼きそばの食欲をそそるフォルムは。目玉焼きの黄身の垂れ具合が如何にもセクシーじゃないか。

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ところでこの「パンチ焼き」は何故パンチなんだろ?

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「お母さん、なんでパンチ焼きっていうの?お母さんの髪型がパンチだから?」

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「焼き方違うのよ。材料はお好み焼きと全部いっしょ。お好み焼きは二枚に畳むけどパンチ焼きは畳まないだけ」

だそうだ。髪型とは関係がないらしい。といったわけで多少、寄り道に時間は掛かったが嫁の実家に娘たちを送り届けると冷やしたスイカが待っていた。

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いっそのこと自分も泊まっていこうかな。我が家にいるよりも居心地がいい。

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