「春の高山祭り」と飛騨一ノ宮「臥龍桜」を愛で楽しむ
朝から雨か。寝る前に賭けをしてみた。雨だったら行こう。雨が降ってなかったら諦めよう。天気予報は雨と出ていたので、ほぼ賭けにならない賭けだったけどね。
というわけで、朝6時に自宅を出ると、進路を北に取り向かった先は飛騨高山だ。そう、日本三大美祭と称される春の高山祭りが3年ぶりに開催されるのだ。正直、高山には縁もゆかりもあるのだが、高山祭りというものにはタダの一度もお目にかかったことがない。例年20万人の人が集まる大祭も、雨の力にゃ負けるだろうと考えたわけだ。
9時半から市中引き回しが始まると聞いていたが恐らくこの雨では中止だろう。でもいいの。雰囲気さえ味わうことが出来れば。とはいえ念のため早めに出たは良いものの、当然のことながら早く着きすぎた。ならば先ずはあそこに行ってみよう。
JRの高山駅のひとつ岐阜寄りにJR飛騨一ノ宮駅がある。何を隠そう、その一ノ宮こそ我がルーツが所在するのだ。簡単な話、父親の出身地ね。昔は大野郡宮村だったのが、平成の大合併で高山市にパクリと飲み込まれてしまった。村から一気に市に昇格よ。そりゃ、村挙げての大騒ぎさ。いや、実際のところ知らんけど。
そのJR飛騨一ノ宮駅の裏側には国の天然記念物「臥龍桜」がある。まるで龍が地に臥した姿に見えることから「臥龍桜」と命名されたのだが、正直、花を付けている「臥龍桜」を見たのも初めてだ。驚くほど沢山の駐車場が用意されていたが、全て無料だ。見習ったらどうなんだ「淡墨桜」。
樹齢は推定1100年に及ぶという。枝張りは約30mにまで達する壮大ぶりだ。その迫力に圧倒されながらもずーっと観ていたかったが、そうもいかん。高山祭りが待っている。
案の定、引き回しは中止となっていた。そして案の定、人の出は少なかった。まだコロナ禍であるということも多少は影響しているだろう。いや、多少では済まないか。
多くの山車は屋台蔵に収まった姿を写真に撮ることくらいしか出来なかったが、名物のからくりを搭載している山車の前にはさすがに人の山が出来ていた。
中部各局のテレビ取材がそこかしこで行われていた。NHKと名古屋テレビにインタビューを申し込まれたことだけお伝えしておこう。多分、ボツになったかと思うが。
せっかくだからと市中を練り歩いていると、渋い和菓子屋を発見。見ると「稲富園」とある。
おっと!今、話題の「猫子まんじゅう」の製造元じゃないか。
当然、買ってみるよね。選んだのは言うまでもなく黒砂糖生地つぶあんの「どら猫」だ。
ま、想像通りの味だったけれど、美味しいことに違いはない。取り敢えず糖分は打ち込んだ。あと1kmは歩ける。