氷の上のさかな

氷の上にディスプレイされたさかなの様にセカンドライフをキラキラとさせる為に今を頑張ろうといったシュールなお話。

水芭蕉の花が咲いている@夢見て咲いている岐阜県中津川「付知峡(つけちきょう)」

手術で一番、緊張するのは同意書を書かされることだ。手術結果の責任を転嫁というわけではなかろうが、患者としてはそういった趣旨として受け入れざるを得ない気持ちにさせられる。ひょっとしたら明日から光を失うことになるかも知れない。そんな恐怖感が旅情へと心を誘った。最後に見たいと思える風景に足るだろうか?何も知らぬまま車を北西へと走らせる。


行き着いた先は岐阜県中津川市付知町だ。ここに「付知峡(つけちきょう)」と呼ばれる風光明媚な観光スポットがある。ところが行ったことがないからどんなところなのか全く想像できない。ま、「峡」と付くからには大抵、山と山に挟まれ水量が豊富なところだろうね。


ハイシーズンは紅葉の時季と聞く。どうやら春はあまり人気がないらしい。駐車場はガラガラで止め放題だった。

f:id:Croquis009:20220409170700j:image

 

駐車場脇にある旅館・お食事処「不動滝 ひろづき」がコースの入り口になっている。

f:id:Croquis009:20220409170716j:image

f:id:Croquis009:20220409170725j:image

 

自然豊かなところと話に聞いていたので、多少は登山の要素も兼ね備えているのかと思いきや、全く然に非ずほぼ全面的に整備され、おしゃれなウッドデッキや階段が設けられている。

f:id:Croquis009:20220409170746j:image

 

スペクタクルさを感じるのは途中にあった3名以上、乗ってはいけないと書かれた吊り橋くらいか。


道中、可憐な花を見つける。なんだこれ?とGoogleレンズでお問い合わせすると、夢見て咲いている水のほとりにあるあの「水芭蕉」だった。

f:id:Croquis009:20220409170758j:image

 

いや、初めて見たよ。本当に存在したんだね。いいものを見た。さて帰ろう、なわけない。付近には清流が流れ下へ向け水路なき水路を流れ落ちていく。

f:id:Croquis009:20220409170813j:image

youtu.be


この公園の見どころはなんといってもその水路の先にある滝らしい。正直、滝など見飽きるほど見てきている。という程の者でもないが、取り敢えずここの滝が如何ほどのものかお手並拝見といこうではないか。


瀑音が近づいて来た。階段を下りるに従ってその全貌が姿を見せる。おぉーっ!これか!なるほど、確かに今まで見た滝とはちょっと風貌が違うぞ。水が高いところから低いところに落ちるのは物理的にも理解出来る当たり前の風景だが、注目すべきはその背景に広がる景色だ。まるで仙人が住むと言われる中国の黄山を彷彿とさせるような断崖絶壁の岩場を大量の水が滝壺めがけて落ちていく。更にその滝壺を潤す水の透明度はどうだい。まるで自分の右目に入った濁りのない新しいレンズみたいじゃないか。

youtu.be


はい、長々と文章にしたためはしましたが、結局これが言いたかっただけの巻頭文は以上です。


事前の調査によると「不動滝 ひろづき」は天然温泉付知の湯の看板も掲げており日帰り入浴も出来るのだ。ならば、ひとっ風呂浴びて帰りましょう。温泉セットを持参し店のおばちゃんにお願いする。

「すみません。お風呂お願いします」

「あ~、いまお湯入れてないの」

「ありゃ、そりゃ残念」

かけ流しじゃなくて汲み上げ式の循環なのね。予め聞いておけば良かった。

 

 

 

にほんブログ村 オヤジ日記ブログ いきいきオヤジへ
にほんブログ村