氷の上のさかな

氷の上にディスプレイされたさかなの様にセカンドライフをキラキラとさせる為に今を頑張ろうといったシュールなお話。

お呼びでない深夜のバイヤー達

たかがヨーグルトだろうが慌てて食べると喉につかえるという事実を知り、我が身の老齢化を心配したことはありませんか?僕はあります。嚥下障害でも患っとらへんかしゃん?然しながら正直、びびったぜ。

 

その「綾瀬はるか腸」になれる「BifiXヨーグルト」が138円から117円に値引きされて売られていたことに味をしめ、ひょっとしたらまた手に入るのではなかろうかと仕事明け、時刻はもはや深夜の12時に差し掛かろうとしていたがいつもの「西友」にと顔を出してみた。

 

ついでに空いた小腹に押し込める惣菜でもあればとの期待も込めてだ。昼の12時にその日の最後となる食事を取ったきりで、かれこれ12時間が経過しようとしている。

 

真っ先にヨーグルト売り場、というか乳製品売り場が正しかろう、へと向かうも、残念ながらダンピングされた商品は置いてなく、仕方がないので正規料金を支払い買う羽目となった。こういった言い方をされれば「西友」側も多少は良心の呵責に苛まれるだろうか。次回は確実に値引きをした商品が陳列されていることを期待したいと思う。

 

ところが問題はヨーグルトよりもむしろ惣菜コーナーだ。なんだ、これは?まるで略奪にでも遭ったのかという殺風景な有様ではないか。

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2つ3つを残し全ての惣菜系が売り切れとなっていた。自分はまだいい。この「西友」では夜10時になると惣菜関係に片っ端から値引きシールが貼りまくられる。その後に繰り広げられる夜の一大イベントを知っているから自分はまだいい。

 

このタイミングを見計らい、例の「交差点で乗っていたスーパーカブごとぶっ倒れてしまうほどの熱中症に罹患することを特技とする」とある整骨院のマスターを始めとする、いわゆる「値引きゾンビ」がゾロゾロと集結する場面に何度も遭遇したことがあったからだ。

 

「なんじゃ、これは。なんもねぇやんか」

棚を見て、40代くらいだろうか?男性が憤りを顕にして大きな声で独り言をぶつけていた。気持ちはわかる。気持ちはわかるが状況を知るものとしては例え言葉を掛けようとも慰めに過ぎない。

 

「あと2時間、早く来るんだよ」

と心の中でそーっと呟いた。ただ、全く何も無かったわけではない。「サバの塩焼き」と「手羽先の唐揚げ」が各々1パックずつだが寂しそうに手を出すものがいないかと待ち構えていた。手羽先となればやはり手づかみで無ければ食べ辛かろう。だが、こんな深夜にわざわざ手を汚してまで食べたくはない。よって二者択一で「サバの塩焼き」に軍配が上がった。

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ここのメリットは店内にイートインスペースがあり、そこに電子レンジが備えられているところだ。深夜に自宅内でチンとかピーとか音を立てたくない者にとり非常に有り難い。ただ夜間はイートインスペースが使えないというデメリットがある。そこで店員の目を盗み鎖で閉ざされたイートインスペースに忍び込むと、電子レンジにブツを入れメモリをセット。チンという音がなるとブツを取り出し店外へと一目散に駆け出すのだ。夜間でスタッフが少ないからこそ出来るスペクタクルな芸当だと言えるだろう。ただ危険なので良い子は真似をしない様に。

 

帰宅して風呂に入ってさて食べるぞ、という頃にはもう冷めちゃってるんだけどね、それでも多少なりとも気分が違うもんなんだよ。ということで細々とおちょぼ口でサバをつまみ終えると、翌朝も早い、歯を磨いた後、即身成仏した。あと3時間は寝られる。

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