氷の上のさかな

氷の上にディスプレイされたさかなの様にセカンドライフをキラキラとさせる為に今を頑張ろうといったシュールなお話。

もう、来なくてけっこうです

金曜日の午後七時に来店した若い女性2名のファースト・オーダーは烏龍茶とカルピスだった。居酒屋だとて全員が全員、飲酒をするわけではない。烏龍茶とカルピスのオーダーを推奨することはしないが、だからといって特に咎めることもしない。4名掛けのテーブル席にご案内する。昨今は2名だとてゆとりのある席を利用して頂くことが半ば常識&常態化している。感染症予防の観点からそこは店側としても妥協せねばならないところだ。550円と380円の料理を合わせて二品ご注文頂いた。

 

余程、話したいことが多岐にわたりあったのだろう。お帰りになられたのはそれから4時間後の午後11時だった。烏龍茶とカルピスのグラスは氷もすっかりと溶け水と化し底に溜まっていた。アルバイトが気を利かし2度ほど「おかわりは如何ですか?」とお奨めしたのだが、その都度「ちょっと考えます」との返答を得るのみだった。結局、アルバイトが望む「おかわり」が履行されることは最後の最後までなし得なかった。

 

金曜日の晩に2名で4時間滞在。代金が2,000円そこそこの居酒屋って日本一レベルで安くない?

 

続いてのお客様はカップルで午後6時40分にご来店。ドリンクを注文後に刺身をメインとして計4品のオーダーを頂いた。全てが出尽くすと、焼き物と揚げ物の追加注文を頂戴する。まだ、先の4品は皿に盛り付けられたままだ。時刻は午後6時50分に差し掛かろうとしていた。

 

「すみません」

テーブルからお呼びが掛かかる。

「はい」

と返事をし洗い物で濡れた手を拭き取り呼ばれるままにテーブルに着く。

「申し訳ないんですが、7時6分の電車に乗らなきゃならないので急いでもらえますか?」

 

時刻は既に午後6時55分を過ぎている。名鉄にせよJRにせよ、駅のホームに辿り着くには全速力で走っても5分は掛かるだろう。逆算すると今直ぐ、料理が提供出来たとしても5分で完食しお会計を済まさねばならない。オーダーのひとつは「サンマの塩焼き」だ。一朝一夕で仕上がるものでもない。果たしてこのミッションはコンプリートするのだろうか?

 

慌てて会計だけを先に済ませる。気合で「さんまの塩焼き」を完成させると「さんま」を2つにぶった切りテイクアウト容器に収納。レジ袋に入れ無事、午後7時までにお渡しすることが出来た。ふぅ…。冷や冷やもんだったぜ。

 

世の中には多種多様な人や生き物がいて実に楽しい。仕事帰りに寄ったコンビニで見つけた「シャキ子さん」でクールダウンする。

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「シャキ子さん」だけあって、りんごのシャキシャキ感が印象的だ。どこかで見覚えのある顔立ちだなと思っていたら、「ガリガリ君」の実の姉で職業は看護師だとか。残念ながら「当たり」は出なかった。

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が、元々「当たり」付きではないのでそれもまた仕方がないと諦めた。

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