氷の上のさかな

氷の上にディスプレイされたさかなの様にセカンドライフをキラキラとさせる為に今を頑張ろうといったシュールなお話。

今や絶滅危惧種のジャズ喫茶を偲ぶ

土曜日のアンニュイな午後をジャズ喫茶でご一緒に過ごしませんか?

 

土曜日はいたたまれない。家族全員が自宅にいるからだ。何よりも動物占いで「狼」な自分は一匹を好む。逆にいえば一人でいられる時がないと気が狂いそうになるのだ。長年に及ぶ週休一日が身に馴染んでしまっているからにして尚更こういった現象が起こるのだろう。取り敢えず家出する計画を立てよう。

 

ひょんな事からスキマスイッチのヴォーカルが在京時代に通っていた音楽学校の出身だと知った。先輩・後輩の繋がりは血の繋がりよりも濃い、と言ったのは高校の後輩でもあるうちお抱えの酒屋だが、それが本当ならばスキマも売上の1%くらい、こちらに寄越したところでバチは当たらないと思う。半ば本気だが冗談はさておき、ところであの音楽学校は今頃どうなっているのだろう?とふと気になった。そこで必殺「ググって」みると、なんと!あーた!あろうことか2020年3月31日をもって閉校となっているじゃ内科小児科泌尿外科。こうして過去の記憶がどんどんと白く塗りつぶされて行くんだね。卒業した高校も厳密にいえばその後、他校と合併してしまったので無きに等しい。

 

因みに師事していたのはトランペッター日野皓正の弟で日本を代表するジャズドラマー日野元彦だったが、それが縁で一度だけ日野皓正と一緒に演奏をさせてもらったことがあった。後の感想、というか彼からの評価は実に辛辣なもので死ぬまで忘れることはないだろう。

 

「ユー、ユーのドラムはオナニーだよ」

ニューヨーク訛りの巻き舌でそう言うと、

「やってる、やってる?」

と言いながら右手を軽くグーにし上下に動かしてジミー大西の真似をした。

意味がわからず口を開けてボーッとしていると、

「要するにユーは自分さえ気持ちが良ければそれでいいドラムなんだな。ジャズは『愛し合ってるか~い?』だよ。わかる?」

忌野清志郎で締めくくられた。

 

そんなこんなで母校が閉校したことを知りアンニュイに一層、歯止めが掛からなくなったところで久しぶりにジャズでも聞きながらコーヒーを飲みたくなった。それも自宅以外で。となればジャズ喫茶だろう、と思った所で探してみたが、岐阜県に於いて純ジャズ喫茶が絶滅してしまった事を知る。あの暗闇でコーヒーを注文する時に声に出さぬよう、唇だけを「コーヒー」と動かす独特のオーダー方法が通用する、つまり読唇術が可能なスタッフも絶滅してしまったに他ならない。

 

まぁそこまでニッチな分類ではないものの、軽くそれっぽい店でもいいやと記憶をたどったところでかつて一度だけ行ったことがある店を思い出した。いつもの如く行きあたりばったりに出向いてみると、嬉しいことにまだ営業されていた。看板を見ると「since1980」とある。つまり40年も続いているということだ。店名は「Modern Jazz Gallery KAKURENBO」という。

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店内には楽器にスピーカー、アンプなども見られライブが出来る環境にもある様だ。

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因みにドラムのメーカーは「TAMA」だった。

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まぁ、知らん人は全く知らんと思うけど。加えて冷房は水冷式クーラーだった。

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道理で店内がキンキンに冷えている。口パクで注文する必要もなく「ホットコーヒー」をお願いすると、サンドイッチとバナナにハッピーターンまで付いてきた。

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渋谷で足繁く通った複数のジャズ喫茶も全て無くなってしまったかまるで業態を変えてしまった様だが、懐かしむもこういった気楽さの方が今は性に合っている気がする。十分にくつろぐことが出来た。が、この3連休はプータローのくせに気が重い。

 

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