氷の上のさかな

氷の上にディスプレイされたさかなの様にセカンドライフをキラキラとさせる為に今を頑張ろうといったシュールなお話。

メニューが味を語る@岐阜県大垣市「お食事処とんかつ三楽」

せっかく「イオンモール大垣」くんだりまで来たのだからそこのフードコートで昼を済ますことも出来たはずだ。だが何故それをしなかったか。昼も12時に差し掛かろうというのに、これ程までガラガラのフードコートを見たことが無かったからだ。まるで背筋が凍る思いだった。だって、フードコートを利用する醍醐味といえばなんと言っても席取りゲームでしょう。ゲームの人数が揃わないのに椅子ばかりが沢山転がっていても意味がない。ということで「イオンモール大垣」を後にした。生ある内に二度と訪れることはないだろう。

 

そして我らが向かった先は例によって例のごとく、次女に言わせると「きったねぇ店」だが店の正面には店名がない。恐らく暖簾の左半分に書かれていると思われるのだが、店の出入りに邪魔にならぬ様、暖簾をたくし上げておくのがこの店の優しさでありスタイルだ。店名は「とい山」という。

f:id:Croquis009:20210913185739j:plain


店先に数台のスポーツバイクが止まっているということはツーリングの目的地として人気がある店なのかも知れない。

 

暖簾をくぐる必要がないので戸だけをガラリと開ける。見ればカウンターにテーブルが一卓あるがどうやら全ての席が埋まっている。

「ごめんなさいね~。かなりお時間頂戴しちゃうわ」

カウンター内の鉄板の上には「お好み焼き」、若しくは「ねぎ焼き」が余すところなく並べられジュージューと音を立てている。それらに目配りをしながら女将さんがそう言うと、隣にいるご主人であろう男性が

「どうもすみません」

と丁寧に頭を下げる。お好み焼きは調理に時間が掛かることを知っている。たとえ席が空いていたとしてもオーダーから提供までかなりの時間を費やすことだろう。ここはお断り頂いて正解だと思った。残念だがまた次回にしよう。

 

さて、気を取り直し新たな新天地を求めようではないか。お次に目をつけたのは「お食事処とんかつ三楽」だ。

f:id:Croquis009:20210913185806j:plain


「またかよ」という顔をしていた次女だったがもう諦めたのだろう。そっせんして店に入る。6名掛けのテーブル一卓とカウンターしかない。3人でテーブルを占拠するのもアレなので、カウンターを選び腰を下ろす。

 

手元にメニューはない。店の正面に張り出された物が全ての様だ。

f:id:Croquis009:20210913185827j:plain


まるでメニューが美味さを語っているみたいではないか。中々、味のあるラインナップに掲示の仕方だ。店名に「とんかつ」を冠しているということは、やはり「とんかつ」がこの店の売りなのだろう。素直に従い「味噌かつ定食」を注文する。

 

ご主人のお歳はいったい幾つなのだろう?腰が既に曲がってしまい目線が調理台の高さにある。それでもその姿勢のままテキパキと調理に盛り付けをこなしている。

f:id:Croquis009:20210913185848j:plain


ある意味、非常に器用だ。自分には逆立ちをしても真似出来ないが、逆立ちをしたらもっと真似できない。そもそも逆立ちが出来ない。

 

そしていよいよ「味噌カツ定食」の登場だ。

f:id:Croquis009:20210913185917j:plain

f:id:Croquis009:20210913185928j:plain



見た目は奇をてらうことなく実にオーソドックスだ。では味はどうだろう。うん、味も極めて普通。ただ普通であることは非常に大事なことだと思う。ここで接客が悪かったりすると評価は下落。結果、味も「不味い」と判断されてしまう。女将さんがまるで孫を見るかの様に娘たちにも接してくれ見ている此方も気持ちが良い。評価としては可はあっても不可はない。

 

「またいらしてね」の言葉に三人で「はい」と答える。

 

食べたばかりで多少、無理はあったが、折角、大垣まで来たんだもん。無理は承知でいつものお茶屋「すいぎょく園」で「抹茶ソフト」を堪能する。

f:id:Croquis009:20210913185956j:plain


やはりこれが無いと大垣に来た気がしない。

にほんブログ村 オヤジ日記ブログ いきいきオヤジへ
にほんブログ村