氷の上のさかな

氷の上にディスプレイされたさかなの様にセカンドライフをキラキラとさせる為に今を頑張ろうといったシュールなお話。

「アツモリ」の「アミーボ」を求めて遠路はるばる@「イオンモール大垣」くんだり

「お父さん、今日どこかへ行く予定ある?」

「どこか行きたいところでもあるのか?」

言われれば何処へでも連れて行ってやる覚悟はある。

「あのね『マーサ』へ行きたいんだけど」

 

説明しよう。「マーサ」とは「マーサ21」のことで、見た目はイオングループ候で、規模はそれこそイオンモール並みにあるのだが、開業当初からイオンと地元企業である株式会社カワボウが運営管理開発に関わっていることからイオンの名を冠さずあくまでも「マーサ21」として運営する大型ショッピングセンターのことである。地元民でも知っている様で実は知られていない事実がここにある。

 

「なんだ、『マーサ』か。つまらん」

どこか風光明媚な観光名所にでも連れて行ってくれというお願いでもしてくるのかという一縷の望みは託すまでもなく一瞬にして潰えた。

 

「『アツモリ』の『アミーボ』が欲しいの」

何語だ、それ?

「それがさ、イオンのおもちゃ屋に行けば確実に手に入るんやって」

言葉の意味はわからないがとにかくそれがイオンにあるということはわかった。

 

はい、皆さん付いてきてますか?付いてこれぬまでも意味もわからず面倒を見ねばならないこのパパの心情を推し量るならば嘘でもいいから付いて来なさいね。

 

「よし、どうせならば行ったことのないイオンモールに行こうじゃないか」

はっきり言って「マーサ21」は近すぎる。我が家から車で10分もあれば行けてしまう距離にある。せっかくの日曜日だ。ゆーても自分は今月いっぱい日曜日みたいなもんですけど。まぁ、それは置いといて、ヒマな自分の時間を潰すのもひとつの目的と、わざわざ隣町の大垣市くんだりにある「イオンモール大垣」へ行ってみることにした。

 

「わーい、わーい」

何故か娘たちも喜んでいる。娘たちが嬉しいとパパも嬉しい。がしかし、安易に隣町だと思っていたら完全に舐めていた。距離にして約23km。先日、訪ねた隣県の「イオンモール木曽川」より5kmも遠いじゃん。

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まぁ、それはいい。どうせプータローで何もやることがない。さっそくイオンのおもちゃ屋で、娘が言うところの「アツモリ」の「アミーボ」を探索する。

 

「お父さん、こっちにあったよ。でも…」

万引防止だろうか。本体はそこに陳列されておらず代わりに「お一人様一点のみ」の表示があった。どうすればいいの?

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店員が直ぐ横にいたので代わりに聞いてあげる。

「これ、どうしたらいいですか?」

と指差すと、

「あぁ、レジで直接ご注文下さい」

とのこと。

 

「ひとり一点ってことは一つしか買えないのでしょうか?」

「いえ、3名様でいらっしゃるのでしたら3名様でお並び下さい」

 

そうか。3人で来ているということがわかってはいても3人で並ばなくてはいけないんだ。仕方がないから長女も巻き込み3人が3人とも手ぶらでレジに並ぶ。

「それでは各々、お好きな物をお選び下さい。」

選ぶのも各々がしないといけないんだね。とはいえ、全くわからないので長女も自分も次女の指示に従い選ぶことになった。

 

「お会計も別々ですか?」

「いえ、お会計は一緒でいいです」

今回は次女が小遣いから払うという約束だったので次女が財布からそそくさと1,000円札を出し支払いをしていたが、一緒にレジに並びその光景を見ているのはなんだか気恥ずかしい思いしかなくやるせなかった。が、中々にして稀有な体験が出来たとそれはそれで喜ばしかったのだが、結局「アツモリ」の「アミーボ」を未だにわからずでいる。

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