岐阜県本巣市には「大白木山」という山がある。「おじろぎやま」と読む。白木のクセにわざわざ「大」を付けやがって。何かしらの因縁を感じモヤモヤしたので、白木があるのならば黒木があっても良かろうと「大黒木山」で検索してみた。
が、残念ながら「大」が付いていない「黒木山」しかなかった。それも393mの低山だ。1,000mを超す「大白木山」の足元にも及ばない。なんだか悔しかったので「大白木山」を蹂躙しウサを晴らしてやろうと考えたわけだ。ついでに山頂でう◯こでもしたろかしゃん。
「大白木山」に登るには、先ず車で「折越峠」を登らねばならない。峠と聞き血が騒ぐのは過去に若気の至りがあったからだろうか。山中にエグゾーストノートを撒き散らしコーナーではカウンターを当てながら、年齢相応の時速20km~30kmの安全運転で目的地に到着。目の前のお地蔵様に登山の安全を祈願し、さぁ参りましょうか。
トコトコトコ…。
行けども行けども登山口らしきものが見当たらない。おかしいな。狐につままれた気分だ。こんな時は文明の利器。ネットで地図を確認してみましょうか、と思ったところでネットが繋がってねぇじゃん!一縷の望みを託し、スマホの画面とにらめっこしながら更に進むと…。
「立った立ったクララ、じゃないアンテナが立った!」
早速、登山家に愛される「YAMAP」というアプリで「大白木山」をダウンロード。するとあーた。全然、違うところに入り込んでるじゃん。それに登山道でもない。恐らく林業の方々が使うのであろう、林道だ。慌てて戻るがこれだけで往復2.5km、時間にして約30分を無駄に使ってしまった。
何としてでも仕事の嫁よりも早く帰宅し洗濯物を取り入れなければならない。そして畳むまでが仕事だ。この30分のロスは実に大きい。で、登山口は正反対の方向約50mの所にしっかりと「大白木山登山口」と書かれた看板と一緒にありました。
いきなり急登から始まるが、登山道はよく整備され比較的登りやすい山だとは思った。が、こっちは急いでいる。のんびりと登ってなどいられない。心拍数は160,ないし170に達し出るわけないけど口から心臓が出そうになる。なんなら下からも出そうになる。それは山頂まで我慢しよう。
元来方向音痴で山中でもよく道に迷うのだが、珍しくスムーズに登り切ることが出来た。ただ、8合目辺りからの階段には閉口。なぜ?何のためこんな高い所に階段を作るの?誰が運んで来たのこれ。だから何時ももいうけど階段嫌いなんだって!もう、ホント階段バカ、階段死ね。
山頂に到着。当然、自分を除いて人っ子一人いない。
技術を駆使してバックショットを決めるとその後は慌ててお湯をわかし昼餉の準備をする。因みに「大白木山」の標高は1234.5mで12345と並ぶ。言われて初めて気がついた。それほど、どうでもよいことだ。
さて、今回、わたしが注文したのは「金ちゃんねぎらーめん」です。
ほら、緑のパッケージが景色によく映えるじゃないか。因みに山頂には珍しく芝生による緑の絨毯が敷き詰められている。
反射板が太陽を遮り陰を作りゆっくりと休憩するには抜群の環境だ。だがそんなことは言っていられない。慌ててらーめんをすすると即座に下山に入った。さながらピストン登山だ。
登りでは気にならなかったが、所々がぬかるんでいる。こりゃ、下りには厄介だ。案の定、2度ほど尻もちをつかされたが怪我もなくやっと登山口にたどり着くことが出来た。
これも先にお祈りしたお地蔵様のご加護と勝手に承る。
そして、下山し車での帰り道には山県市の「体験農園みとか」内にある「Mito cafe」で秋の新作「ぶどうケーキパフェ」を堪能する。
これ、すっげぇ美味いの。コーンフレークで底上げされたそんじょそこらのパフェとはわけが違う。
登山の疲れがすーっと消えて行く気がしたよ。
急いでいたんじゃねぇのかよ?こんな所でスイーツなんて食っている場合じゃねぇだろって?それは確かにそうだけど、最初からこの時間だけはちゃんとよけておいただけだよ。だって登山にスイーツは付き物じゃないか。
おまけ。
最初の失敗は動画でご確認下さい。