氷の上のさかな

氷の上にディスプレイされたさかなの様にセカンドライフをキラキラとさせる為に今を頑張ろうといったシュールなお話。

ペヤングな場合じゃないだろ!

某国立大学のペヤング大好きペヤング教授がSNSで新種のペヤングをアップしていたのを見て、自分もご所望と彼方此方を探してみたのだが終ぞ見つけられなかった。

 

最終手段と彼の教授が買い求めたであろう大型ショッピングセンターに足を運ぶこととなる。さて、御目当てのイタリアンなペヤングは果たして見つかるであろうか?

 

駐車場に車を止めると足速に食料品売り場へと急ぐ。そして即席麺売り場に向けて真っしぐらだ。辺りをキョロキョロと見回しペヤングらしき影を確認。

 

「おぉっ!これは!…って辛い奴やん」

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「獄激辛」は気温零度の冬の池田山山頂で食べて知っている。二度と食わんと心に誓った。「獄激辛カレー」は頼んでみいないのに娘たちが買ってきてくれた。未だに食べられることなく袋入りしている。

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さて肝心の「カルボナーラ」「ペペロンチーノ」「ナポリタン」のペヤングだが、どこをどう探しても見つかることはなかった。仕方がないので山積みとなって「青のりパンチ」を手にしセルフレジで会計をすませた。

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レジを出ると目の前にある肉屋のテナントに大行列が出来ていた。そうか、29日「肉の日」だ。きっと肉の特売でも催されていたのだろう。こりゃ、教授には悪いがペヤングなんて食べている場合じゃないぞ。

 

ちょうど昼時とあって惣菜屋、焼き鳥屋、寿司屋のテナント前に弁当がたくさん並べられていた。ひとつひとつ物色し出来るだけ肉肉しいものをと思い探してみたのだが、「肉の日」に便乗した商品はどこにも見当たらなかった。いや、自分が気づかなかっただけかも知れない。

 

「まぁ、いいや」

と裸のままのペヤング「青のりパンチ」を手に持ちカド番のテナントを通り過ぎようとしたところ、弁当の標本に待ち時間がかかれてあるパネルが目に入った。

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さてはその場で注文出来るということか?ならばここを落とし所としよう。

 

20秒ほど悩んだ挙げ句、「ヒレから弁当690円」を注文。シャム猫に似た美人のうら若き女性に「8分ほど頂戴しますが」と予めのお断りを頂いたが、キミの為なら待てると返した言葉が無視された。その後はお会計から弁当の受け渡しまで男性スタッフが担うことになる(嘘偽りのない事実です)。

 

接客がなってないじゃないか!まぁそれも賛否両論だと思いますよ。

 

唐揚げはクリスピー、ヒレカツも衣がサクッとあがり実に美味かったと追記しよう。

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目的のペヤングは…、いつか気が向いた時に食べることになるだろう。

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