アマビエをも凌ぐ「角大師」の実力とは?
酒類提供が解禁になり、やっと街が活気を取り戻したかに見えた繁華街だが、ただ見えただけの話でまだまだ先行きは未明だ。だっていくらお酒を売ってもいいよ、と言われようが、言っている方が行っちゃいかんって言っているんだもん。まぁ、それも百歩譲って仕方がないと思いますよ。ただ、時短要請を無視しし続け、尚且つ酒を販売していた店に人が溢れているのを目の当たりにすると「なんだかなぁ~」と正直思ってしまう。
何はともあれ長い休業生活も明け普通の生活に戻ることが出来た。今更ながら休業中を振り返ってみよう。そう、実は湖東三山にも遊びに行ってきた。湖東三山とは滋賀県の湖東にある西明寺、金剛輪寺、百済寺の3つの寺の総称だ。いずれも天台宗の寺になる。
本当は3つとも舐め尽くしたかったのだが、時間の関係でひとつしか行けぬ。とならば国宝を2つ所有している西明寺にしてみようということにセルフで話し合った結果そうなった。
先ずは重要文化財の二天門がお出迎え。
遮るものもなく阿仁王、 吽仁王が気前よく出迎えてくれた。特筆したいのは阿仁王のセクシーさだ。腰に手を当てモデル顔負けのセクシーポーズではないか。
それに引き換え吽仁王はまるでう◯こを我慢しているにしか見えない。
さて、門をくぐると正面にどど~ん!と現れたるは国宝「本堂」だ。
鎌倉時代の初期のものと思われる。驚くべきことに、国宝指定第1号がこの西明寺の「本堂」だ。中に入ってみる。誰かが懐中電灯を振り回しながら大声で喋っていた。正面には十二神将立像が安置されている。
「おたくはんは何年やね?兎年か?兎年ならこの安底羅大将やね」
「パ、パンチラ?」
「パンチラじゃなくてアンチラ大将」
微妙なボケとツッコミの軽快トークで場が和んだついでに魔除けの御札を購入することにした。
アマビエが現れること更にさかのぼった以前、時は平安時代に日本最強と呼ばれる護符が登場した。それがこの「角大師護符」だ。
ツノダイシと読む。これを玄関をガラッと開けて目に見える正面に貼っておくとよいとのこと。その場で悪魔や疫病が退散するのだと。嫁が外出した隙に貼ってみようと思う。因みに実在した坊さんなのだそうだ。
本堂右側に羨ましいほどにそそり立っている塔が総檜造りの国宝「三重塔」だ。
国宝を同時に二つも拝める幸せはそう滅多に味わえるものではないだろう。
湖東三山は紅葉の名所としても知られている通り、多くの紅葉が青々と茂っていた。いつかこれが赤く染まったところが見られたらと願い寺を後にした。いつか残された二山も訪ねてみよう。