氷の上のさかな

氷の上にディスプレイされたさかなの様にセカンドライフをキラキラとさせる為に今を頑張ろうといったシュールなお話。

正真正銘、水が滴った男の話

家族が通勤や通学で出かけると自宅は自分ひとりだけになる。ふふふ、そうなれば1人の時間を思いっきり全うしようではないか、と誰もが考えることだろう。天気予報を見ると終日、曇り空の様だ。曇りならば問題ない。むしろカンカン照りよりは過ごしやすいだろうとリュックサックにドリングと軽食を詰め、そしてアクティブな姿に衣替えをした。

 

実はリュックサックを新調した。

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今までのアディダスはあくまでもランニング用なので容量が少なく山の中のロングトレイルには向いていない。ほら、ロードはそこらに自販機もコンビニもあるからそれほど多くの荷物は必要ないじゃない。ところが山の中だとそうはいかない。コンビニもなければ自販機もない。運良く沢水があれば喉を潤すことが出来るかも知れないが、その後のお腹の保証はない。つまりはそういうことなんだ。

 

さて、いざ出かけようと鏡を見て身だしなみを整える。うん、いつ見ても水が滴る…、ん?水も滴る?水が滴る音が…、いや、これは滴る程度ではないぞ!

 

音の元を探るべく聞き耳を立てるとどうやらトイレから聞こえてくる様だ。ドアをそぉ~っと開けると…。

 

「あっちゃー!」

 

トイレタンクへの給水管から水が見事にスプラッシュしている。床一面が水浸しだ。慌てて給水を制御する蛇口を閉じたが、靴下も上半身もびしょ濡れになってしまった。リアルに水が滴る男になってしまった。客観的にとても「いい」は付けられない。

 

原因は金属の老朽化の様だ。ネジ山の下からポキリと折れてしまっていた。

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何故いきなりそうなるかなぁ。多少の水漏れ等で気づかせてくれよ~。さすがに築35年超の家屋だ。金属部分にもボロが出る。もう、修理をするしか仕方がない。ごめんよ、山。呼ばれたけれどどうやらお側にも行けそうにないや。

 

事はついでだ。温水便座も交換してしまおう。先に使っていたものは故障していたからだ。その故障というのが余りにも酷い。

 

お尻を洗おうとスイッチを入れると有ろうことが温水を通り越して熱湯だった。あわててストップのスイッチを押すも反応しない。つまり自分が立ち上がるとトイレが水浸しになる可能性がある。とはいえ熱くてとても耐えられない。コンセントに手を伸ばし勢いよく引き抜くと、やっと止まってくれた。トイレを水浸しにすることはなかったが、大事な部分が広範囲に火傷をするという、悲惨な思いをしたのだった。

 

それ以降、コンセントは抜いたままになっている。我が家はトイレが2つあるので特に不便はないのだが、あればあったで役に立つというものだ。

 

新品を買おうかとも思ったが、取り敢えずリサイクルショップに置いてあるか確認をしに行ってみた。誰が使っているかわからないから便座くらいは新品を買おうよ、とも思ったが、そんなこと言ったら店の便座なんて使えないだろうと理屈が付く。いずれにしても急を要するので有ったら即買いしようと思ったら、まんまと有った。で、即買い。

 

交換、取り付けはお手の物だ。

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明日からはきっと快適なトイレライフが送れることになるだろう。便所人生というものがあるとするならばだ。

 

暫くして様子を見に行くと、えっ!えぇっ!

 

またしても床がびしょ濡れになっている。原因はナットを閉める時にパッキンを入れ忘れたことだ。はぁ…、なんてついてない日なんだ。致し方なくパッキンを買い求めにホームセンターに走ると、雨がショボショボと降り始めた。あら、よかったよ、山に行かなくて。まぁ、山に行かずともびしょ濡れにはなったけどね。

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