愛知県津島市は「今日はぁ~雨ぇえ~だぁったぁ~~♪」
早朝からやまない雨というのも久しぶりではなかろうか。ここ最近の記憶をたどるも思い起こすことすら出来ない。ただ、休業中だろうがいつもの癖で目が覚めてしまう午前3時半にはまだ降ってなかったと思う。その頃、坊主はまだ起きていた。最近ではネットを通じ、趣味の合う見知らぬ誰かと話をしているそうだ。いつもの友人と話をしているとばかり思っていたら、最近はそれとも会話をしていないと言っていた。相手は同い年から三十路を越えた男性だとか。なにを話しているのかは全くわからない。残念ながらメンツに女性はいないらしい。
娘たちは前日から嫁の実家へ泊まりに行っている。きっと爺婆相手にわがまま言い放題に羽を伸ばしていることだろう。嫁は午前8時に仕事に出て行った。夜更かしをしていた坊主は目下爆睡中だ。つまり、ほぼ自分ひとりしかいないという状況となる。
前述した様に早朝から雨だ。ふと雨をテーマにした曲を思い浮かべてみる。歌唱ボキャブラリーの少ない自分でも、柳ジョージの「雨に泣いている」、徳永英明「レイニーブルー」、ハイファイセットの「冷たい雨」くらいは知っている。最近のお気に入りは宇多田ヒカルの「真夏の通り雨」だ。季節的にはまだちょっと早いが、歌詞がなかなか心に染みる。そして宇多田ヒカルといえばご存じの様に藤圭子の娘だ。
そして藤圭子といえば今や旬の藤の花だろう。また、藤には雨が似合う。よし、それならば藤の花を見にいこう!と、実にナチュラルな流れに従いこの度は愛知県津島市にある藤の花の名所、「天王川公園」へ藤の花を見に行ってきた。
が、時すでに遅し。ほぼ散ってんじゃん。
この雨が花散らしとなってしまったか、それとも桜に同じく開花がフライングし散り時を早めたか理由はわからぬが、普段、有料の駐車場も無料となっていたことから主催者もそのことに気を遣ったのだろう。
まぁ、しゃーない。それならば、せっかく津島市まで来たことだ。ことのついでに「津島神社」を見学に行ってみようと思い立った。お参りにではない。あくまでも見学だ。あまり知られてはいないが、この「津島神社」は牛頭天王、並びに須佐之男命を奉る天王社の総本社として、配下に3000を超える天王社を従える。この表現が正しいかどうかはわからぬが神社の格はニュアンスとして伝わるだろう。
本殿と楼門は国指定の重要文化財だ。
それ以外にも愛知県が指定した重文が多く見られる。
一通り目の保養を済ますと、そろそろ腹が減ってきた。なんとなく串カツ腹になっていたので、久しぶりに「お千代保稲荷」に寄って帰るとしよう。
と、その前に、途中どうしても気になる場所がある。名古屋の「大須観音」は比較的メジャーだが、その「大須観音」がかつて収められていたという場所が「お千代保稲荷」に行くついでの岐阜県は羽島市くんだりにある。地名はまんま大須だ。きっと大須にあったから今でもその名を踏襲しているに違いない。
以前は名鉄竹鼻線が走っており、その終点が「大須駅」だったが今では廃線となり駅舎は影も形もない。中一の時に名古屋の大須に行こうとと思い、岐阜駅で駅員に行き方を尋ねたところこの駅に送り込まれた苦くもすっぱい思い出がよみがえる。
さすがの「お千代保稲荷」も雨には勝てないとみえ、参道はガラガラ、駐車場は無料で止め放題だった。
ビールが飲みたくなるところをグッと堪え、腹を満たしたところで、さて爺婆のところへ娘たちを迎えに行きましょうか。