氷の上のさかな

氷の上にディスプレイされたさかなの様にセカンドライフをキラキラとさせる為に今を頑張ろうといったシュールなお話。

おやつ爺い、「御座候」と共に来たる

徒然草上巻の第117段に「友とするに悪しき者、七つあり」といった話がある。面倒なので羅列はしないが、その4つ目にひとつ気になるものがあった。「酒を好む人」だと。すぐさま大勢の顔が脳裏に浮かんだ。自宅をスナックと呼ぶあの女性や、飲みまくった日本酒をSNSにやたらとアップしているあの女性を始め、主だった顔ぶれが女性ばかりなのは何故なんだろ。まぁ、実際の自分を知る者ならば自分もまた相手から見りゃ「酒を好む人」のひとりと捉えられているだろうから、何も一方的に攻めているわけではないので念の為。ただ一言。オレたちゃどうやら「悪しき者」らしいゎ。そこだけは認識しておいた方が良いのかもね。

 

では「悪しき者」じゃない方の人はどんな人なんだ?それもここには書いてある。「よき友、三つあり」と題し、ひとつは「物くるる友」ふたつには「医師」、三つ目に「知恵ある友」だそうだ。どれも言い得て妙。「物くるる友」に関しては下心さえなければ、と前置きが必要そうだがそれには諸手を挙げて歓迎したいと思う。

 

おやつが大好きで「おやつと共に生き、おやつと共に死ぬ」と毎度同じセリフでたまに登場する小中学校の同級生でもある通称「おやつ爺い」から3時のおやつに付き合えと連絡があった。Facebookに3時のおやつを投稿することを生き甲斐としている彼のこと、その思惑は重々承知してはいる。たまには友達がいるということをアピールしたいというその気持もわかる。ただ、付き合いたいのは山々なのだが、ほら、自分は今現在、現場にどっぷりで時間的な融通が全く利かないのだよ。一応、気持ちの中では申し訳ないとは思いつつ「行けるわきゃねぇだろ、この野郎」と丁重にお断りをした。

 

するとだ、奴ときたらそれでも諦めがつかぬとみえて、そこまで行けば顔が見られるんだろう?2時か3時にはそこにいるのか?と再び連絡があった。

 

「ふぅ…」

と深い溜息の後、仕方がないので

「いる」

とだけ返事をしておいた。

 

当日になり予想通り奴が店にまでやって来た。白いのが中途半端に混じった髪がいつもに増してもじゃもじゃヘアへと進化を遂げている。憎いほどに髪だけは豊富にありやがる。

 

「ほら、これ」

と無造作に渡されたレジ袋の中に見えるは、おぉ~っ!岐阜高島屋といえばお土産のど定番「御座候」ではありませんか!いつもありがとう。そしてその場で5分ほど世間話をした後、「スガキヤ」におやつを食べに行くと言い残し彼は去っていった。

 

前置きが長くなったが、つまり彼は自分にとって「物くるる友」なわけだ。ってことは、「よき友」と言えるんぢゃね?と、やはり想像通り「スガキヤ」での3時のおやつがFacebookにアップされているのを見てしみじみ思った次第。

 

ところで一体全体、彼は自分のところは何をしに来たのだろう?ただ単に「御座候」をプレゼントしに来ただけなのだろうか?あ、そういえば誕生日プレゼントだと言っていた様な気がする。

 

といったわけで誕生日ワズ。とっくの昔だけどね。

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