氷の上のさかな

氷の上にディスプレイされたさかなの様にセカンドライフをキラキラとさせる為に今を頑張ろうといったシュールなお話。

仕切り直しBirthday!

自分の誕生日月を「誕生日月間」と称し、飲み歩く先々で店やお客にプレゼントをねだる下衆でスケベな熟年男性を知っているが、ところが当店にとっても良いお客でもあるので、これ以上の悪口&影口は慎みたいと思います。この程度ならば例えこれを読んだところでまだバレることはないだろう。因みに岐阜市内では最も古いライブハウスの経営者でもある。

 

三日程度ならばネタを引っ張っても可愛いものだろう。というわけで、三日連続、次女の誕生日ネタでごわす。

 

当日の晩の食卓には、次女のリクエストにより「鶏の唐揚げ」と「茶碗蒸し」が並べられた。概ね平らげたところで、「ごちそうさま」を告げ、席を立って部屋に戻ろうとした正にその時、実に大変なことに気がついてしまった。

 

「あーっ!ケーキ!買うの忘れてた!」

なんと、あろう事か肝心のバースデーケーキのことをすっかりと忘れてしまっていた。

 

「そうでしょう?なんか見かけんな、って思っとったんやて」

と次女。過去12年間、忘れずに用意していたのに、こんなところで連続記録が途絶えてしまった。

「ごめ~ん!来週の日曜日でいい?今度は忘れずに買ってくるから」

「うん、いいよ。じゃ、来週ね」

拗ねることも怒ることも悲しむこともなく、父親のことを思いやる本当に良い性格に育ってくれた。お父さんは嬉しいよ。

 

「なに、お父さんもケーキたべたいの?」

自分のことを娘達以外に「お父さん」と呼ぶ、もう一人から謎の問いかけがあった。

「いや、別に。なんで?」

質問の意図しているところがわからなかったら当然、訊き返す。

 

「別に食べたくないんやったら日曜日じゃなくてもいいやん」

 

あ~、そういう意味ね。なるほど~。

じゃ、オレはケーキだけを平日の昼のうちに買ってきて、そしてそれを自宅においてから、また仕事に行けばいいんだ?そうすれば仕事でその場にいない自分を他所に、残りの4人だけで「ハッピバースデートゥーユー♫」を楽しむことが出来るもんね。それは名案だ。

 

完全に拗ねた。

 

「まぁ、本人がそれでよければいいけどさ」

口をとんがらかせてそう答えてやった。お前らだけで楽しめばいいんだ。オレがオレの小遣いで買ってきた娘へのバースデーケーキをオレがいない所でわいわいと楽しみながら食えばいいんだよ!その代わり、絶対に残すなよ。例え、オレを気遣って残したとしてもオレは絶対に食わんからな。ひと口だって食ってやるもんか!

 

「日曜日がいいね、やっぱり。日曜日まで待つよ」

次女のひとことで瞬時にして溜飲が下がった。そりゃそうだろう。それが全うな人間の考えや思いというものだ。良かった、そんなところが自分に似てくれて。良い所は全てお父さん似。というわけで、図らずともたった一日の誕生日が誕生日週間になってしまったが、自らの誕生日を祝えと強要する先の熟年男性よりも100倍マシだろう。

あ、それとガソリンスタンドで貰ったティシュが皆様のお陰でとうとう天井に届きました!

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こんにちは天井さん


パチパチパチ!上の方が霞んで見えない(笑)

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