氷の上のさかな

氷の上にディスプレイされたさかなの様にセカンドライフをキラキラとさせる為に今を頑張ろうといったシュールなお話。

「剣道屋」改め「武道具店」

車を運転しながらの娘達との移動中、カーテレビから流れる番組で内山信二がグルメ&街中レポーターを勤めていた。「あっぱれさんま大先生」で子役を勤めていた彼も、結婚式はコロナウィルスの影響で延期とはなっているものの、11月29日「いい肉の日」に籍を入れ立派な妻帯者となっている。あの子役も今ではもう、38歳になるという。

 

「お父さん、この人と一緒に仕事したことあるよ」

「えっ、うそっ!」

「昔ね、お料理教室を一緒にやったことがあってな」

 

岐阜高島屋の展示場で、地元のガス会社が毎年開催する「ガス展」という催し物があった。その「ガス展」のステージで、「料理にはやっぱりガスですよね」とガスアピールするお料理教室を開催してくれと依頼があった。そのアシスタントが内山くんだったというわけだ。今から20年以上も前の話だ。ということは、彼もまだ若く10代の頃。学生だったならば高校の年代だったはずだ。

 

当時の体重は110kg。今とそう変わらないくらいか?

110番だね。警察から仕事の依頼とかない?」

初めての岐阜でもあり、あまりステージ慣れをしていないとディレクターに聞いていたので、緊張を少しでもほぐすことが出来ればと挨拶代わりにそう、からかうと、

「ですよね。コチラから営業にいけば良かったです。ありがとうございます。そのネタ頂きます」

と、笑みと共に腰の低い答えが返ってきた。

 

ステージ挨拶で、

「今、体重110kgなんですよ。あと9kg増やしたら消防署から仕事が来ないかと思って頑張って増やしています」

とさっそくネタにして会場を沸かせていた。思った以上に強かでディレクターが心配する様なことは何もなく無事にステージを終えた。ただ、ガスの火力が弱すぎて…。主催者が主催者だけにそれを知られてはならないと誤魔化すのが大変で、その所為で額に大量の脂汗をかいた覚えがある。

 

「お父さん、すごいね!へぇ~、彦摩呂と仕事したことあるんや?」

彦摩呂ちゃうてっ!」

今の子は内山くんと言ってもピンと来ないらしい。

 

さて、向かう先は例の「剣道屋」さんだ。

f:id:Croquis009:20200726172804j:plain


店舗に到着すると「タツミ武道具」と看板が掲げられていた。以降、「剣道屋」改め「武道具店」とする。我が家と同じ様に、今年から剣道を始める、恐らく学校は違えども同級生がチラホラと訪れ、同じように「ジャージ道着、木綿道着、袴、竹刀、竹刀カバー、つば」の6点セットを購入していた。

 

ただ、我が校の場合、少し事情が違う様で、武道具店の奥様曰く、

「そちらの中学校では学校名を道着に刺繍出来るのは、中学と提携している店だけと決まっているらしいんですね。という事は、必然的に道着をもう1着、嫌でも買わなければいけなくなりますので、うちのを木綿の良い方だけにしておいて、その代わりに竹刀をもう一本、若しくはジャージ道着にしておいて、竹刀を二本お付けしても良いですよ」

と提案してくれた。中々、粋なはからいだ。結局、良い方の道着だけにして、竹刀を追加で一本追加してもらった。

 

ここまで来ると、そんなことならば全てを学校と提携している店で揃えた方が良かったんぢゃね?とお思いの未熟者が梅雨時のナメクジの数くらいは出てくるだろう。甘い。大甘だ。それを見越したとしても、その提携店で揃えると倍近く高くつくらしい。なんだか釈然とはしないが、それがきっと業者と学校との持ちつ持たれつのお付き合いなのだろう。大なり小なり、どこの世界でもこの様な形で経済は回っているのだと今日は大人対応をしておいてやろう。明日からはタダじゃおかない。

f:id:Croquis009:20200726172836j:plain

専用消臭除菌スプレーもあったが今回は保留

 

にほんブログ村 オヤジ日記ブログ いきいきオヤジへ
にほんブログ村