氷の上のさかな

氷の上にディスプレイされたさかなの様にセカンドライフをキラキラとさせる為に今を頑張ろうといったシュールなお話。

遅れて飛び出てジャジャジャジャ~ン!

出勤すると目立つところにAmazonの箱が置いてあった。

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職場宛にAmazonから物を届けさせるなんてことをするのは職場広しとはいえ自分くらいなので、即座に自分宛の荷物だと直感する。とはいえ腑に落ちぬ。Amazonで何かを買った覚えがないからだ。

 

時期が時期だけにお御中元かも知れない。宛名を確認する。やはり自分の名前がそこに書かれ、住所には建物名に加え3階と書かれてあった。建物名まではわかる。自分が事務所代わりとして利用している3階の物置がピンポイントで指定されていた。

 

お、恐ろしい…。なぜ、そこに自分がデスクを構えていることを知っているんだ?偵察衛星で監視でもされているのだろうか?ひょっとして夏場のランニングのあとに汗が乾くまで一糸まとわぬ姿でいたこともお見通しだったとか?加えて不可解なのは、送り先の名前はあっても送り主の名前が書かれていなかったことだ。ひょっとしたら世に聞く送りつけ商法かも知れない。

 

「これなに?」

一応、スタッフに訊いてみる。

「いや、わかりません」

ま、そりゃそうだ。デビルアイでも備わってなけりゃ中身がわかるわけがない。

 

えぇい、危ない橋も一度は渡れだ。(そんな諺あったか?)

ガスッ、ボスン、ベリッ!とダイナミックに開梱してみた。ゴミにしか見えない緩衝材の向こうには、お中元というよりも、贈り物の様相が視認出来た。

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メッセージカードが添えてある。

 

なになに、「遅れてすまぬ。お誕生日プレゼント」とあった。今、7月。自分の誕生日は山Pやスティーブ・ガッドと同じく4月の9日。そりゃ、3ヶ月もずれ込めば、まさかそれが誕生日プレゼントと想像するなんてことは出来ないだろ。お相手は昔お世話になった置屋のマダムだ。その頃から互いの誕生日には贈り物を届ける様にしていたのだが、今年はコロナのドタバタで自らの誕生日すら忘れてしまっていた。従って誕生日プレゼントのこともコロリと以下同文。

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そして中身はといば、さすが、自分のことを毛穴の数から全身のシワの数までわかってらっしゃる。好物の麦酒の中でも大好物のエビスではないか。

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背中のカゴの中にも鯛が入っている、2枚鯛のラッキーエビスが2缶も入っていた。これは通常、瓶ビールにしかないらしい。

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そう言えばここにも似た様な方が…

追随します(笑)

 

いやぁ~、ありがたいが勿体無くて飲めないじゃないの。その気になれば一晩でひと箱くらいは軽く空けてしまえるけれど、大事に大事にチビチビと、一日一缶ペースで頂くことにします。

 

今回、明らかにされた個人情報ですが、覚えておけば来年度以降、有用な使い道があるかも知れません。今すぐ、メモすることをおすすめします。

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