氷の上のさかな

氷の上にディスプレイされたさかなの様にセカンドライフをキラキラとさせる為に今を頑張ろうといったシュールなお話。

クラスターで思いだスター!

たまたま通りかかった飲食店オーナーが、自分の事故や怪我のことを心配して下さり声を掛けてくれた。

「代われるものならば代わってあげたい」

と優しい言葉を頂いたが、代われないことを前提とした言葉だけに本心からの言葉でないことは見え見えだ。それが証拠にご本人の口がそう仰っていた。

 

それ以前に、自分の太ももに出来た血腫をもみもみしながら、

「ちょっと硬いおっぱいを揉んでいるみたい」

と言いながらご満悦の表情を浮かべていた。それを聞き自分でも揉んでみたが、確かに言い得て妙。それ以降、古えの青い体験を思い出しては太ももに手をやりもみもみしている。変態か、オレは。

 

東京の劇場でクラスタが発生したとのニュースを運転中のラジオで耳にした。場所は新宿という。夜の街・歌舞伎町=コロナ蔓延といった印象からホストクラブやキャバクラばかりが叩かれるなか、劇場も例外ではなかったか、と呆然というよりも何の考えもなくボーッと聞いていた。岐阜の様な地方都市で本当に良かったとも。

 

劇場の名は「シアターモリエール」というそうだ。ん?「モリエール」?

モリエールモリエール…。

どこかで聞いたことがあるぞ。どうしても気になりググってみた。

 

入口が1階、2階が劇場。やはりそうだ!間違いない。かれこれ35年ほど遡る。自分がまだ職業、学生、兼ミュージシャンだった頃にそこの劇場で仕事をしたことがあった。劇団に所属する俳優達の舞台での仕事だったが、凝ったことに舞台での音楽や効果音は生楽器により奏でられた。たまたまドラムのポジションが空いたところにスポッとはまり込むことが出来たわけだ。

 

演劇の仕事も初めてならば、演劇を観ることも初めてだった。観客に顔を向け、舞台役者の後ろ姿を見ながら演奏だったが、演技にみとれ必要な効果音を忘れてしまったりタイミングを間違えたりと、舞台だけに中々初日が出なかったが、演劇も観られるとあって仕事そのものは実に楽しかった。がしかし、新人だけにメンバーからの当たりはキツい。バンマスには幾度となく叱られたものだ。

 

いったいギャラは幾らだっただろうか?実際、ギャラよりも仕事量の時代だったので全く記憶にないが、恐らく他の楽器とは違い荷物が大きく数多くあるドラムセット一式を運んでと、手間が掛かる割には大した額ではなかっただろう。もう、あの頃に戻りたいとは1mmも思わない。

 

そんな事より昨日も雨が酷かった。問題は雨樋が壊れちゃって雨水がダーダーに流れ落ち地面に穴を開けていることだ。そしてジャバジャバとけたたましく夜中でも喧しい。あと一週間はこんな天気が続く予報が出ている。これって放っておいても大丈夫なのかな?

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