ぼっち、ぼんちゃー、ぼんてすと。おひとり様のすすめ by 「Pontaポイント」編
たまには贅沢なランチをと、ひとり「飛騨牛料理 田中」で『飛騨牛特別ランチ』なるものをいただいた。
牛肉の調理は『炭火焼き』と『牛ひつまぶし』と『すき焼き』がら撰ぶことが可能だ。まぁ、普段から「またか」というくらいに食べ飽きている飛騨牛料理ではあるが、選べと言われれば選んでやらないこともない。なんとなく呼ばれている様な気がしたので『すき焼き』にしてみた。
ここらで誤解のない様に補足しておく。けしてランチを共にしてくれる人がいなかったわけではない。片っ端から声をかけてみたが、どの方も都合が悪く結局ひとりで行かざるを得なくなったというわけではないからね。ほんとにほんとにほんとだから。
では何故そこまで無理して、如何にもおひとり様が似つかわしくない様な場所で一人ランチをせねばならなくなったか。そろそろ解説しよう。
「Pontaポイント」はご存知だろうか?この際、説明は省く。
実は11月30日をもって失効する「Pontaポイント」が1600ポイントも残っていたのだ。
それが1ポイントや2ポイントなら「まぁ、仕方ないね」ときっと見過ごすことだろう。1600ポイントに1ポイントくらいの価値しか見いだせない程の富豪なら良かったのだが、幸か不幸か自分は全くそれに当はまらない。
土曜日ということもあり、ランチタイムはバタつくだろうと11時に予約を入れておいた。11時からのランチ営業ならばおひとり様が占領しようが差し支えないとの店側の考えか4名掛けの席に通された。当然、その時刻に客は自分しかいないわけだが、けして蔑ろにされるでもなく何かにつけて気を使って頂けたのがよくわかる接客で、ひとりであっても肩身の狭さを感じることはまるでなかったことに安堵する。中々素敵なランチタイムを過ごすことが出来た。
会計はテーブルでと予め念を押されていたので、仰せに従いテーブルに設置してある呼び鈴のボタンを押すと、若い女性スタッフがやってきた。
「ご馳走様でした。美味しかったです」
「ありがとうございます。では、会計をして来ますね」
と、一旦その場を立ち去るも、直ぐにテーブルに戻り、改めて
「ありがとうございます。ポイントご使用で残りお会計435円となります」
1850円(税別)のランチが435円でいただけるならば例え一人だろうがやはり行くべきだろう。
「実はね、ランチに誘った相手に片っ端から断られちゃって…。でもね、ポイントの期限が今日いっぱいだったのよ。こんなおじさんが一人で来るなんてあまりないよね?」
などと戯言を投げかけてみたら、
「はい、私がここにいる限りでは初めてです。でも、せっかくのポイントを無駄にすることがなくて良かったですね。またお待ち致しております」
応じ方が あまりにも素敵だったと君に感じたので 11月30日は「すき焼き記念日」