氷の上のさかな

氷の上にディスプレイされたさかなの様にセカンドライフをキラキラとさせる為に今を頑張ろうといったシュールなお話。

『ルマンド』は危険な食べ物だ。

 
ルマンド』は危険な食べ物だ。

先日、飲み会で3軒はしごした後、帰宅の途につこうと代行を呼んだ。
「いつもお世話になっております。1時間くらいかかりますがお待ち頂けますか?」
代行で言うところの1時間は多少盛ってあると仮定し、概ね30分くらいだろうと見込みを立てお願いした。いつものことなので待つのも慣れたものである。シートを倒して暫し仮眠と決め込んだ。到着したら電話を鳴らし教えてくれる。仮眠が熟睡になろうと大丈夫だ。ところが、その日に限っては全く寝付けなかった。

少し小腹が空いた。しかし今更ラーメン屋に足を運ぶのもコンビニを物色するのも面倒だったし、なにせ代行をお願いしてある手前そこから動くのにはそれに関わる時間が心配だ。
致し方なし、我慢をせざるを得なくなるわけだ。ただ暗闇の中でボーッと代行を待ち続けるのも芸がない。ふと思い立ってダッシュボードの物入れを開けてみた。そこに芸があるのかどうかは別にして、なんと!そこにルマンドがあるではないか!

「思い出した」
足の怪我で整形外科を受診したときに『ドラッグユタカで薬を処方してもらったときだ。処方してもらっている間に時間があったので手持ち無沙汰に買ったルマンドった。確か98円(税別)だったかと記憶している。価格を記憶してはいても買ったことを忘れてしまい、尚且つダッシュボードの小物入れにしまい込んでしまっていたとは…。

これ幸いとむしゃぶりつく様にひと袋平らげてしまった。3時になると必ずおやつを食しfacebookにアップする同級生のことをいつも小馬鹿にしていたのに、自分も結局その類いだとこの場で陳謝しておく。

翌朝、車に乗り込み、いや、乗り込む前に助手席の足もとを見て絶句した。個包装してあったルマンドの包装用紙がまるでゴミ箱の様に捨てられている。それよりも何よりも、もっとも悲惨なのは助手席そのものだ。ルマンドの残骸によって、まるで秋の銀杏並木の様にシートが埋め尽くされている。

二度とルマンドは買わず、よしんば買うようなことがあったとしても、車の中で食べる、いや、持ち込むことさえ決してしないと心に固く誓った。

ランニングによって右足に生じた足底筋膜炎を癒すのに、約3週間の時を費やしやっと復帰と思いきや、今度は左足に長母指伸筋腱炎などと聞いたこともない症状を引き起こしてしまい再び休養中。ランニング復帰はいつになることやら(泣)

というわけで足湯にて癒しの湯治。

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足湯