氷の上のさかな

氷の上にディスプレイされたさかなの様にセカンドライフをキラキラとさせる為に今を頑張ろうといったシュールなお話。

フルーツなモーニングサービスでトロピカリーな朝

何か思うところがあったのか、それとも二十歳を自覚してのことなのか、数日前からせっせせっせと部屋の掃除を始めた宅の坊主だったが、誕生日を前にしてその完成形がやっとお披露目されるに至った。

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いわゆるゴミの山だったデスクがすっきりと綺麗に整頓されると、今まで埋もれていたハードウェアがやたらと目立つ様になりゲーセンさながらの様相を呈したかに見える。う~ん、自分が二十歳の頃には自宅でこんなレースゲームが出来るだなんて想像も出来なかったもんな。リアルに峠で後輪滑らせて遊ぶより経費は掛からず、そして何よりも安全だ。いつか入り浸らせてもらおう。

 

昨10月11日は宅の坊主の誕生日だったがそんな事はどうでもよく、祝日が平日に取って代わられたことの方が重大事項だったろう。ところが二期制をしいている次女の中学では前期休みが重なり普通に休校だった。授業が大幅に遅れていると聞いていたが、こういったことには律儀なんだな。

 

長女の通学時間に合わせ早朝の仕入れから一旦帰宅、そして長女を呼びに行くとまだパジャマのままだった。

「あれ?えっ?なんで?ひょっとしてあん子も休み?」

「うん」

だそうだ。なんだそれ。慌てて帰ってきて損をした。

 

となれば3人でモーニングにでも出かけましょ。ということで我が人生で2回目となる「珈琲あいりす」を訪ねた。

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いつか娘たちと一緒に行きたいと思っていたのだ。特に今週は仕事に休みがなく何処にも行けていないのでちょうど良い機会でもある。

 

以前もそうだったが今回も輪をかけたように年寄りの坩堝と化していたが、住宅街の喫茶店のモーニングなんてどこもそんなもんだろう。まるで孫の顔を見るかの様な温かい視線が此方に注がれるなか、異彩を放つ二人が隣に座る。ルックスは明らかに山ガールならぬヤマンバだ。岐阜市最高峰「百々ヶ峰」の話をしていた。一人が今や登山には欠かすことの出来ない「YAMAP」というアプリについてお相手に淡々と説明していた。自分も登山者の端くれだ。興味がないわけはない。

 

「予めね、『YAMAP』で登る山の地図をダウンロードしておくのよ。その後はスマホ機内モードにしておくとバッテリーが節約出来るの。普通だったらGPSが使えなくなるんだけど、『YAMAP』は使えるのよ」

へー×3。知らんかった。年寄り油断できねぇぜ。今度やってみよっと。

 

娘たちは目の前に並ぶ大量のフルーツに悪戦苦闘している。

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コーヒーも盛々だ



ただ嬉しそうな顔をしていたのには連れてきた甲斐があったというものだ。で、食べきれず結局お持ち帰りとなった。

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持ち帰り用のパックやレジ袋は全て無料。

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因みにここの店はGoogleで検索すると面白いほど接客の悪評がレビューとして書かれている。「食べ終えたら肩を叩かれた」とか、「モーニングがあるか?」と訊いただけで追い出されたとか恐らく紆余曲折のことがありそういったことになってしまったのだろうが、運が良いのか悪いのか、はたまたピチピチギャルを連れてきた功績からか、ママさんはもとより当の評判が悪いと思しき男性店員(店主?)も自分たちには非常に優しく接してくれた。

 

ひょっとしたら見目麗しきツーブロックのダンディが、より異彩を放ち店内を華やかに彩っていたことが要因だったかも知れない。うん、多分それだろう。

 

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体毛の必要性を考える

床屋へ行ってきた。なんかしょっちゅう床屋に行っているイメージがあるが、言っておくが行っただけでなく髪の毛をも切ってきた。それに前回は9月の13日だったから約1ヶ月ぶりだ。一定の周期かとは思う。

 

日曜日は混むのがわかっているので、8時半の開店時刻に合わせ8時目安で到着すると、既に自分の前に子どもも合わせ5名も並んでいた。まだまだ時間の認識が甘い。結局、取り掛かりの時刻は30分遅れの9時だった。

 

取り敢えずの担当は鳥居みゆき似の女性スタッフだった。この人、鳥居みゆき似だけあってお笑いの血が流れているのか話が気さくで面白いんだよね。で、例によって例のごとく、性懲りもなく今回も、

「マスカレード・ホテルのキムタクみたいに2ブロックにして欲しいんだけど」

と言ってみた。すると「う~ん」と唸ったかと思うと鏡に映った自分の顔をシゲシゲと眺める。そして、

「ははは、顔が違う、顔が!」

というと続けて、

「でもね、あの顔も維持するのに大変だと思うよ。多分、ボトックスとかヒアルロン酸とかめちゃくちゃ射ちまくってるでしょ。それでもよければ」

 

あのさ、オレは髪型の話をしているのであって、顔をキムタクにしてくれって言ってんじゃないんだよ。それにオレの方が数倍かっけーし。

ヒアルロン酸とかボトックスとか射つとキムタクみたくなれるかな?」

「なれるなれる、誰でもなれるよ」

今までにこの無責任な言動で何人もの男たちを籠絡して来たことだろうか。

 

ふと壁を見ると「全身脱毛」と書かれたチラシが貼られている。

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「あれってやる人いるの?」

「全身は少ないですけど脚だけとかはけっこういますよ」

「誰がやってくれるの?」

「オーナーがやります」

オーナーは男性だ。

 

「なんだ、面白くないな」

「なんかお店勘違いしてません?」

「いやいや、オレはゆで卵みたいにすべすべの毛無し人間だから必要ないもん」

 

若い頃から体毛は薄かったが、この歳になって更に薄さが際立ってきた。

「オレじゃなくてね、うちの坊主。もう、脚なんて蟻がたかったかの様に見事な毛並みだからさ、ショーパン履いてトレジムに行く時に『それ、なんとかした方がいいぞ』って言ってやったんだよね」

「ふむふむ」

「そうしたら除毛クリームをネットで買って試したら一旦は綺麗になったんだけど、度々やるのが面倒らしく結局、放置状態なんだよね。だからいっそのこと、こういうのやってもらったらどうかな?なんて思って」

「なんでしたらチラシありますよ」

 

ということでチラシを貰って帰ってきた。

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そういえば奇しくも本日10月11日は奴の20回目となるバースデーだった。お祝いにプレゼントしてやりたいと思う。

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飯島直子は元気だろうか?

いくら休業を余儀なくされたとしても、さすがに50日は休み過ぎた。久しぶりの現場仕事に身体どころか頭までもがついていかない。「あれはどこへやった?これはどうやるんだっけ?」と様々な記憶を振り絞りながらの作業は通常の倍疲れる。無意識のうちに動くことが出来るレベルにまで早急に身体を戻さねば。そうは言っても努力だけではなんともし難いこともある。

 

長いこと使っていなかったからだろうか。プリンターのブラッキーがお陀仏になった。印刷しようにも文字が全て赤色になってしまう。ノズルの目詰まりが原因かと考え何度もヘッドクリーニングを試みたが、一向に元に戻る気配がない。

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どうやらそろそろ潮時の様だね。実はこんな時のために予備としてもう1台、ホワイティーがとってあるんだよね。双方ともメーカーはキヤノンだ。

 

飯島直子エプソンのCMをやっている頃は圧倒的にエプソン派だった。あの声で「エプソン!」と言われたら当時の男は皆「エプソンしか要らん」と思ったことだろう。ところがあろうことかチューブと結婚しやがった。その日から今に至るまでずーっとキヤノンだ。因みに「ヤ」は大文字なので念の為。1文字ずつしっかりと発音すること。

 

意気揚々とセッティング完了。ではプリントスターティン♫

 

あれ、あれれ。今度は赤色どころか無色透明だ。何も印字されない。こんなんじゃ読めねぇよ!ホワイティー…、お前もか。ダブルでチーン。ダブチンだ。

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どうすんだよ!ブラッキー、お前のために買ったトナーが腐るほど余ってんだよ!

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ホワイティー、お前もお前だ!代役にもなにもなりゃしない。もう、こりゃ新しくプリンターを買うしかないのだろうか。

 

気がついたら自分は「ヤマダ電機」にいた。余りに余ったトナーから対応機種を選別し、その機種が果たしてここにあるかどうかを確かめに来たのだ。あったあった、ありました。機種からトナーを割り出し購入したことは多々あれど、トナーから機種を割り出し購入するのは始めてた。

 

「お気に召すものがありましたか?」

女性店員がすり寄ってきたので、

「これ、いくらになりますか?」

と16,500円と書かれた札を指差す。

 

「ごめんなさい。これはそれ以上、値引き出来ません。それに此方の商品は2ヶ月待ちとなっております」

「えっ!2ヶ月?だって、今日、欲しいんだもん。なんでそんなに?」

「世界的な半導体不足です。作りたくても出来ないんです」

「マジか…」

 

同じ機種をYahoo!楽天市場Amazonにて最安値で検索するも、全て2~2.5ヶ月待ちとなっている。そしていずれも16,500円以上の値がついており、直ぐに手に入るものは更にその3倍価格が表示されていた。

 

四方八方手は尽くした。もう打つ手はない。仕方がないので自宅に戻り自前のプリンターを職場に持ち込むことにした。

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自宅では普通に使えていたので問題はなかろう。職場のPCにドライバをインストール。準備は出来た。いざ!って、真っ黒やんけ!カラーで作った原稿なのに赤も黄色も青もぜぇ~んぶ真っ黒やんけ!仕事の本番を前にして爆死した。

 

何かに呪われているのだろうか?

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迷わず行けよ 行けばわかるさ

まだ稲刈り前の田んぼに見事な隙間を発見した。隙間フェチにとり捨て置け無い光景だ。暫し我を忘れ呆然と見入ってしまった。

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は…、挟まれたひ。実際に挟まれたらチクチクしそう。然しながら充実や充足感をもたらすものは全てにおいて生とは真反対の危険が伴うものにあるとそう考える。自分と一緒にダイビングしてくれるダイビング仲間を急遽募集中。早くしないと稲が刈られちゃうよ。

 

というわけで、若干、隙間フェチの片鱗を覗かせる山登りに行ってまいりました。ただし、これは過日のことになるので念の為。例によって裏山話なのでそうそう期待はしないでくれたまへ。

 

ペヤング大好きペヤング教授に紹介して頂いた「岐阜百秀山」という本がある。

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その中に「200を超える山の踏査は、天候優先のため単独行も多く、そのうち46山には登山道がないなど困難を伴った」とあった。で、この著者はどうしたかというと、「登山道さえないような手付かずの自然が残された懐の深い山が多いことこそ岐阜県山岳の魅力のひとつではあり個性ではないか」と考え、次第に道なき山に分け入ることに心ときめくようになっていったのだと。どMか?同じどMとしてシンパシーを感じちゃったんだな。

 

で、裏山で同じことをしちゃろうかと果敢にもヤブで覆われた道なき道に思いっきり挟まれて参りました。

 

先ず山の裏手に周りぐるりと観察する。入山できそうな箇所を見つけ足を踏み入れてみた。おいおい!いきなりイノシシ用の罠がどど~んと置いてあるじゃないの。

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怖っ!出だしは竹やぶだ。となれば案の定、イノシシによって地面が掘り返された跡があった。

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それもめちゃくちゃ沢山。竹の子のシーズンでもなかろうに、むやみやたらにほじくり返すのはやめて欲しいな。見るだけで心臓が縮み上がるんだから。

 

更にヤブに分け入りずんずん進む。正直、手ぶらでここまで出来る勇気はない。今はスマホという最大の武器がある。GPSで自分の居場所がわかるというのはかなりの安心感をもたらしてくれる。山肌の状況を見ながらだが、行って引き返しの繰り返しをしつつ慎重に歩を進める。獣道だろうか?何者かが踏破したと見受けられる場所に出ると「いやぁ~ん!」

 

明らかにそれとわかる「沼田場(ぬたば)」があるじゃない。

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野生の動物が身体についたダニなどを落とすために泥を浴びる場所を「沼田場」と呼ぶ。いよいよ以って恐怖が増す。しかし自らをしてどMと言ってしまった手前、ここでやめるわけにはいかぬ。それにここまでくれば登るが早いか下るが早いかの違いだけだ。

 

鉄塔に出た。

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鉄塔があるということは、確実にここまで人が入ってきているという証明に他ならない。ここまでくればもう安心。尾根まではもう少しだろう。

 

なんとか山頂にまで辿り着くことが出来たものの、正直、ちっとも心などときめかない。不安と恐怖を除きときめきなど欠片も感じられなかった。二度とやるもんか!と決意した矢先、今登ってきた道をすんなりと下りることが出来るものだろうかとの好奇心がふつふつと…。で、自分のことだから案の定、下りてみてしまったのだが思い通りにいくことって少なくとも山の中ではないもんだね。やはり山の中で彷徨う結果となってしまった。GPSが無かったら今ここにこうして居られなかったかも知れない。

 

ただやってやれないことは無いことだけが判明したので、いつか本格的に裏山の更に裏ルートを開拓してやろうと心に決めた。

 

おまけ

youtu.be

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あなたのラッキーナンバーは?

長かった休業も明け穏やかに日常が始まった。久しぶりの早朝出勤だ。このひと月の間に随分と夜明けが遅くなった。ただ来たるべくこの日の為に毎日4時には起床していたので身体の方はしっかりと準備が出来ている。さて、夜空のグラデーションを楽しみながら仕入れに向かうとしますか。

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本当は嫌々だけど。好きな言葉は冷夏と不労所得です。

 

翌日の再開を控えやらねばならぬことが山ほどある。山を登ることはご存知の様に大好きだが、自ら積み上げる山なんて大嫌いだ!まぁ、愚痴っても仕方がないので目の前の出来ることをひとつひとつ消化して行くしかない。わざわざ帰宅するのも時間の無駄なので、市場から直行で職場に入る。

 

「ピピピピッピピピピッ」

ん?なんだ?スマホのアラームが突然、鳴り出した。画面に「山内ホスピタル」と文字が浮かんでいる。しまった!今日は定期検診の日だったぜ。すっかりと忘却の彼方だった。以前にも言ったがもう一度言おう。自分には二十歳の頃に発症した「潰瘍性大腸炎」という持病がある。そう、あの安倍ちゃんと同じ病だ。これによりずーっと死ぬまで病院通いをせねばならない憂き目に有っている。大量のクスリを貰うにはこの定期検診を受けなけれbならない。

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ま、一病息災って言葉もあるからそれはそれで良いことなのかも。

 

で、急遽仕事を抜け出し病院へ向かう。着いたところで先ず驚く。なんだ、この車の量は。車が中々止められずウロウロとしていたが、やっと1台分が空き早い者勝ちと滑り込ませた。病院の入り口でまたも驚かされる。職員による検温で行列が出来ている。オマケに座席という座席が全て埋まっていた。まぁ、これについては座席がソーシャルディスタンスを取っていたからわからんでもない。然しながら見る顔見る顔がほぼお年寄りの顔だったことにはその理由を推測し、何となく理解出来た気がする。

 

こうまで大挙してお年寄りが来院するのも緊急事態宣言解除とワクチンによるプラシーボ効果に他ならないだろう。我が鎧を得たとばかりに勢いづいたに違いない。あくまでも勝手な推測だが、コロナ以降、久しぶりに賑わった光景を拝まされることになった。

 

比例して薬局もさぞかし枯れ木の賑わい(失礼!)かと思いきや、驚く程に静まり返っていたのには少々、拍子抜けした。診察を受けても投薬の必要がない人がほとんどなのだろうか?

 

お薬手帳をお持ちですか?はい、ありがとうございます。では此方の受付番号をお持ちになってお待ち下さい」

いつもながら愛想が良い。

 

受付番号を見る。おっと!ラッキー69じゃないか。ほら、先日引退発表をしたあの強い白鵬関も第69代横綱だよ。縁起の良い数字を得たことで一人歓喜に浸る。

 

「お待たせしました。受付番号69番の方は5番カウンターにお越し下さい」

おぅ!オレが69番や!と肩を怒らせ胸を張りカウンターへと向かう。いつもの様に「お変わりないですか?」とか「先日の食中毒はもう治まりましたか?」とか「その時のクスリは全部お飲みになられましたか?」とか訊いてくる。もう、ホントこれ苦手なんだよね。前にも言ったけれど此方はとっとと会計を済ませいち早くここを出たいんだ。

 

まぁ、テキトーに返事をし「ありがとうございます」と一応、礼をいい出口に向かったところでふと思い立ち踵を返す。

 

「あのー、すみません」

「はい、なんでしょう?」

「先程の受付番号が書かれた札を頂戴しても良いですか?」

「これですか?いえ、大丈夫ですがゴミになるだけかと」

「いや、いいんです。では頂戴します」

 

ゴミになるかどうかは此方が決めること。後生大事とお守り袋の中に入れておくとしよう。

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サンポールじゃないよ「サンパール」だよ

某大学のペヤング大好きペヤング教授から、我が母校に行ってきたと写真付きでメッセージが送られてきた。何の用事なのかはわからない。ペヤング並みに女子高生大好きという噂も耳にしたことがないので、恐らくそれとは違う用事があったのだろう。かつては名鉄揖斐線という足があったが15年ほど前に廃線となり交通機関はバスだけとなった。学生達はきっと不便な思いをしていることだろう。ま、40年も前に卒業した今となってはどうでもいいけど。

 

ふと、思い出の街や駅を徘徊してみようと思い立った。ヘイ!カブリエーラ!レッツゴートゥギャザー!ということで愛車のカブを引きずり出し岐阜県本巣郡北方町へ向かった。因みに学校も元は本巣郡だったが今では本巣市だ。まわりが合併し市政をしくことになっても、北方町だけは「おんら、やんだ。おんら郡のままがええ」と我儘ぶっこいて唯一の本巣郡として未だに意地をはっている。

 

今更、説明の必要はないかとは思うが「もとす」と読む。その昔、テレビ番組「ヤングおーおー!」で開催された美少女コンテストで本巣郡本巣町の女性が優勝したことがあった。その時に「ぽんす郡ぽんす町」と紹介されてしまうというハプニングがあったので念の為。

 

名鉄揖斐線廃線となったが駅のホームだけはそのまま残っていたりする。学校帰りにたむろしたパン屋も建物からして姿を消し、移ろいゆく時の速さを感じる。かつてはにぎやかな商店街だったはずだ。由来こそはわからないが、北方銀座商店街などと呼ばれていたりもした。

 

気まぐれにカブを走らせていると、古き街にお似合いの喫茶店を発見。

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看板は少々欠けているが「サンパール」と読む。「太陽の様に輝く真珠」といった意味だろうか?さっそく入ってみる。おー、これはいい。

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椅子は全て高級感ただよう柄物のビロード張りだ。天井にはシャンデリアがぶら下がっており音楽がない代わりにテレビが点いている。

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昭和ですな~。コーヒーを注文したらサンドイッチまで付いてきた。

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ママは自分と同い年くらいだろうか?スラリとした長身で品の良い方だった。

 

帰り間際に

「すみません。北方千歳駅はどこにありましたっけ?」

と訊ねてみる。

「表通りを出て右に曲がって2本目をまた右に曲がって下さい」

 

やはり昔からの地の方なのだろう。説明が明瞭だった。久しぶりに見学に行くとここもホームだけが残されており線路があった場所には太陽光パネルが設置されていた。

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たしかここを真っ直ぐ南に行った所にアレがあった筈だぞ。と駅跡を南下すると、あったあった、ありました、銭湯が。それもまだ現役らしい。

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高校時代、陸上部の夏合宿の時に皆で行ったよな。その時の事を思い出そうと思っても全く思い出せんけど。でも行ったことは確かだ。そういえば合宿中に布団にくるんで懐中電灯を照らしながらエロ本を呼んでいた平光くんは今でも元気だろうか?

「悪い、ティッシュをくれ」

なんて言うもんだから、

「こんな皆がいるところでやめろよ。トイレへ行け、トイレへ」

と叱責すると、

「違う、そうじゃない。鼻血が出た」

って。

 

エロ本読んで鼻血を出すのなんて漫画の中だけの話かと思ってたヤングなジェネレーションだった。



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「利益度外視、赤字覚悟でお届けします」

自宅から走って行ける距離に喫茶店のチェーン店が3店舗ある。もちろん歩いてでも行ける。ひょっとしたら泳いででも行けるかも知れない。果敢にもチャレンジしてくれる人が何処かにいないだろうか。少し離れた位置から全力で応援してあげるよ。

 

茶店のひとつは注文した食事やデザートがメニュー写真以上のボリュームで出てくることで有名な店、もうひとつは「サイコロ食パン」と呼ばれるパンの塊がゴロリと出てくるモーニングサービスが人気の店だ。今回、利用したのはこの2つとは違うもう一方の店だよ。

 

駐車場はその場でカーレースが出来るくらいに広い。それもそのはず、「お湯ぴた」で一世風靡した水栓金具会社の本社工場がそこにあったからだ。移転して更地になったところに建てられた。駐車場があまりにも広すぎて車の数が少なく感じられる。店の利用客がまるでいないかの様に思われてしまわないだろうか。杞憂であれば良いとの思いを懐きつつドアを開ける。先客が二組4名いた。ま、アイドリングタイムだからこんなもんだろ…か?

 

季節限定のシーズンパフェなるものが時価でオンメニューされている。この時季は「シャインマスカット贅沢パフェ」がそれらしい。

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「利益度外視、赤字覚悟でお届けします」とメニューに書き添えられており価格は1,080円とあった。

 

 

「高っ!やばいね。諦めるゎ」

「いいよ、遠慮するなよ」

奥ゆかしさが可愛いじゃないか。お父ちゃん、なんでも言うことを聞いてあげるよ。

「うそ、ホント?やったー!私、シャインマスカットって食べたことないんやて」

そうそう、女はそれくらい貪欲な方が独り身になってもこの世の荒波を乗り越えて生きていけるっつーもんだぜ。

 

イチゴ好きな長女は「特製いちごみるく」のかき氷、自分は「コーヒーフロート」を注文した。

 

いち早く「コーヒーフロート」が運ばれてくる。

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「ちょっとちょっと、居酒屋じゃないんだから取り敢えず何か出しとけってのはどうかと思うぞ。普通はこういったオーダーの入り方をしたら時間が掛かるものから作るだろ」

とボーイが席を確実に離れたことを確認すると娘たちに愚痴るも、

「そーゆーもんなの?」

と取り合ってはくれない。だって、「コーヒーフロート」なんて氷入れてコーヒー注いでアイスクリームをポンと浮かべるだけじゃんね。一番最後にしても時間なんてそうそう掛からないでしょ。

 

ストローが付いてなかったということは、ここは直飲みスタイルを推奨しているのだろう。アイスクリームが邪魔で飲み辛かったがひと口すすってみる。えっ?甘い…。アイスクリームが溶け出して甘く感じられるのだろうか?もうひと口。いや、間違いない。甘い。それも大甘だ!

 

その後、かき氷が運ばれて来た時についでに訊いてみた。

「すみません。コーヒーがめちゃくちゃ甘いんですけど」

「あ、はい。当店のはガムシロップが入っております」

「そうゆうもんなんですか?イメージ的にアイスコーヒーにアイスクリームが乗ってるだけでガムシロは別添えだと思ってたんですけど」

「お取替え致しましょうか?」

ご好意に甘えお取替えをお願いしちゃった。ら、今度はストローが付いてきた。なんだ、忘れてただけか。

 

満を持して「シャインマスカット贅沢パフェ」が登場する。

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写真以上とは言えぬがかき氷も含めまぁまぁ頑張った方だろう。

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が、その時既に「コーヒーフロート」は底をついていた。

 

「PayPay使えますか?」

と一応訊いてみたが、やはり現金のみでお願い致しますだった。ライバル店舗は双方ともPayPayが使える。PayPayだけでなく様々なキャッシュレスサービスも使える。色々と残念が重なってしまっている様な気がした。

 

なんか2日続きで店の悪口を言っているかの如く聞こえるかも知れないけれど、けしてそういうわけじゃないからね。これはあくまでも上から目線による叱咤激励なのだよ。店の名誉の為に付け加えておくが、この店の接客は凄くいい。特に女性店員の対応はパーフェクトだ。それにお客が少ないからすごく落ち着くよ。

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